現代の金融市場とは比較にもなりませんが、
日本では江戸時代のころから
米相場と言う金融市場がありました。
その頃から金融市場で
財を成した者は存在しています。
財を成した者の「財」は
いったいどこから来たのでしょうか?
答えは
金融市場で財を失ったもの
からです。
この構図は今も昔も変わりません。
金融市場では誰もが勝ちたいと思い、
利益を得ようとしています。
取引のルールや規制等はあるものの、
金融市場も自然界と同じように
強きものが勝ち、弱きものが負ける
という摂理で動いています。
結果として、
勝った人に与えられる利益は、
負けた人が被った損失で賄われます。
つまり
「みんなで勝って利益を得ましょう」
などと言うようなきれいごとは存在しません。
想像以上に過酷な世界なのです。
トレードで儲かる仕組みで説明したように、
儲かるためには
「安く買ったものを高く買ってくれる人に売る」
「高く売ったものを安く売ってくれる人から買い戻す」
必要があります。
もし、自分が買ったものを
「自分が買った価格よりも高く買ってくれる人を
見つけられなかった」としたら、
買ってくれる人が現れるまで待つか、
「自分が買った価格よりも安く売ってあきらめる」
ほかありません。
自分がトランプでいうところの
「ババを引いてしまった」
というわけです。
金融市場で負けるのは
常に弱い側です。
しかも、強い側に
一方的にヤラれて
損失を被るのです。
弱い側にならないには
どうすればよいのか。
それを考えて実践しなければ
長期的に勝ち続けることは
難しいといえるでしょう。
もう一つ重要な事が。
負けてくれる弱い側いなくなったら、
その市場で稼ぐ人はいなくなります。
かつて、商品先物の小豆相場は
大きく稼げると多くの人が手を出しました。
しかし、現在では小豆相場に限らず
商品先物をやっている人はほとんどいません。
なぜならば、負けてくれる素人が来ないからです。
しかし、一獲千金を夢見て
素人が負けに来てくれる市場が
いつの世も必ずあります。
そこで行われていること、
繰り返されていることに大きな違いはありません。
そのことに気づいたとき、
どうやって戦っていけばよいか
腹落ちするのではないかと思っています。