トレードを解説した、
いわゆる相場本は
本屋さんに行けば何冊も売っています。
しかし、その大半が
「この先の値動きの予想法」
「○倍になる銘柄選定法」
に終始しています。
それゆえ、最も基本である
「どうやったら儲かるの?」
「相場で価格が決まる仕組みとは?」
「なぜ価格が動くの?」
に言及していません。
ここを理解していない、
または勘違いしているがゆえに
トレード方法を間違えてしまいがちです。
「馬鹿にしないでほしい」
と思うかもしれませんが
トレードを学んでいった先で間違えないためにも
ここから始めたいと思います。
私がトレードをしていると誰かから聞いて、
「どの株を買えば儲かるの?」
と聞かれることが、たまにあります。
中にはFXの経験があるのでしょうか、
株が暴落しているときは
「空売りしたら儲かるよね?」
と同意を求められたこともあります。
この2つの話、
間違っているわけではありませんが
「半分だけだなぁ」と言うのが
自分の正直な感想です。
まずはわかりやすく
「現物株を買う」
というところからスタートしてみましょう。
ある時
「これはきっと暴騰して儲かる株だ!」
と思い、現物で株を買ったとしましょう。
(信用取引を利用する「信用買い」については
いずれ信用取引そのものを解説したいと思います)
そして、思惑通り暴騰した。
例えば、100円で買った株が
なんと1,000円になったとしましょう
大幅な利益です。
が、「含み益」でしかありません。
これはあくまでも
「今決済したら、このぐらい儲かるよ」
という目安でしかありません。
確かに株を買ったことで
儲かったように見えますが、
まだ儲かったわけではないのです。
儲かるためには、決済する…
つまり、「売り注文」を出して
買ったものを売らなければなりません。
トレードで利益を上げるためには
買ったものは売らない限り、絶対に儲けにはなりません。
だからこそ、「半分だけだなぁ」と思ったわけです。
ですが、日常生活で考えると
生活必需品は買ったら買ったまま。
売ることはほぼありません。
「売る」ということを失念しがちなのです。
買ったものは売ってから利益になる。
売ったものは買い戻してから利益になる。
トレードで儲けようと思ったら
「買い」と「売り」
これらをセットで考えなければいけません。
儲かるためには
「安く買ったものを高く買ってくれる人に売る」
「高く売ったものを安く売ってくれる人から買い戻す」
必要があるのです。