トレード

インジケーターで勝てるか?

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インジケーターというだけで、
本が何冊にもなってしまうほど、
インジケーターは数多く存在します。

その種類も様々で、いちいち上げていたらきりがありません。

私本人はインジケーターはほとんど用いていないので、
ここでの紹介は代表的な
・移動平均線
に絞りたいと思います。

相場のチャートは、いろいろな時間軸で描かれます。
1日ごとの値動きをあらわしたものを「日足」、
1週ごとの値動きを表したものを「週足」、
1月ごとの値動きを表したのものを「月足」といいます。

もっと短い時間ごとの値動きのチャートもあります。
1時間足チャートや5分足チャートなど。

日足であれば、1日ごとにローソク足1本が描かれます。
このローソク足が集まることで、日足チャートとなり、
値動きが見えてきます。

移動平均線とは、
過去のローソク足○本の終値の平均を、
プロットしてつなげたものです。

日足チャートでよく使われるのは、
5日移動平均線や20日移動平均線でしょうか。

短期移動平均線と長期移動平均線の位置関係や交差を見ることで、
トレンドの転換が起きたかどうかの判定に使われることが多いようです。

確かに上昇トレンド前には、
短期移動平均線が長期移動平均線を下から上に突き抜けてクロスする
「ゴールデンクロス」が発生しますし、
下落トレンド前には、
短期移動平均線が長期移動平均線を上から下に突き抜けてクロスする
「デッドクロス」が発生します。

しかし、実際のところクロスでトレンドは判定できません。

相場がある程度の値幅で上げ下げを
繰り返すような横ばいの動きでは、
頻繁にクロスが発生します。

クロスに従ってトレンドを判定していたのでは、右往左往してしまうことでしょう。

もしクロスをきっかけとしてトレードしていれば、
買ったら下がる・売ったら上がるを繰り返し、損失が膨らんでしまいます。

そして、移動平均線はその計算に平均値を用いていることから、
平均値が変わるほどの値動きがあってからでは
きっかけとして「遅すぎる」ことが挙げられます。

「遅すぎる」とリスクリワード比が悪化してしまいがちです。

トレードでは、
「なるべく高い勝率」
「なるべく高いリスクリワード比(損小利大)」
の双方が求められるのに、そのどちらも失ってしまいがちです。

なによりも致命的なのは、平均値では相場参加者の気持ちは推し量れない点です。
これらの理由により、私は移動平均線をほとんど使うことはありません。

移動平均線に限らずインジケーターのほとんどが、
各種数式を用いて少しでも優位性のありそうなところを
指し示すように考えられています。

ですが、指標が正しく優位性を指し示す確率は、
残念ながらあまり高くありません。
そして、数式から導かれるがゆえに遅れがちなのです。


私は以上のような理由で「インジケーターは使わない」立場ですが、
インジケーターの存在や使用を否定するモノではありません。

現にインジケーターを利用して勝っているトレーダーは、
インジケーターとは別の手段で相場を読み、
インジケーターが機能する瞬間をとらえています。

インジケーター単体で勝てるほど、相場は甘いものではありません。
その点を踏まえたうえで、有効に活用する方法を見いだすことが大事なのです。

この記事を書いた人
悟流 剛
トゥインクルサロン専業のトレーダー。株・先物・FX・仮想通貨のトレードを通じて、貴重な経験を積む。 現在は、ゆったりとした先物取引で着実に利益を上げていくスタイル。
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