株を売ろうと思ったら、
その株を現物で所有していないと
売ることができないと考えるのが
一般生活での考え方です。
現物での取引であればその通りですが、
信用取引(売り)を使えば
所有していなくても売ることが
可能となります。
手持ちがないのにどうやって売るのか?
それは
「証券会社から株を借りてきて、その株を売る」
ということをします。
この時も、信用取引の買いと同じく、
証券会社に「証拠金」を預けておく必要があります。
100万円の資金で100円の株は
信用取引(売り)を使えば、約3万株売れます。
(正確には3.3万株売れますが、ここではわかりやすく
3万株としておきます。
そして、信用取引(買い)のときと同様、
資金目いっぱい売るということは
資金管理上ありえませんが、例としてあげています。)
もしこの株式が100円から80円に値下がった場合、
信用取引「買い」では
(80円-100円)×3万株=-60万円
となり、60万円の損失となります。
逆に信用取引(売り)では
100円で売ったものを80円で買い戻すことになるので
(100円-80円)×3万株=60万円
となり、60万円の利益です。
日常的な感覚では、転売のように
(先に)安く買ったものを
(後で)高く売る
という取引が一般的となります。
しかし、相場では
(先に)高く売っておいて(売る株は証券会社から借りる)
(後で)安く買い戻す(借りた株を証券会社に返す)
という取引が可能となっています。
転売では価格が上がってくれないと
利益を出すことはできませんが、
相場では価格が去ってくれる局面でも
利益を出すことができます。
しかし、思惑が外れて
100円から120円に値上がってしまった場合には
(100円-120円)×3万株=-60万円
となり、60万円の損失です。
信用取引(買い)と同じように、
自分の思惑と相場の動きが異なってしまった場合には
損失を被ることになります。