トレード

裁定取引のコスト

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前回のブログでお伝えしたように、
裁定取引は基本的に
普通の商売と変わりがありません。

安いところで買い、
高いところで売る、
をしているだけです。


通常の商売であれば、
輸送費や売買時期のズレが
コストとなります。

裁定取引の場合は、
売買板の価格差と
取引手数料がコストとなります。

A取引所では100円で取引されている。
B取引所では110円で取引されている。
という状況ですが…

A取引所で買おうとしたとき、
売り板の最安値が102円
買い板の最高値が100円
だったら102円でしか買えません。

B取引所で売ろうとしたとき、
売り板の最安値が110円
買い板の最高値が107円
だったら107円でしか売れません。

こうなると、利益は10円ではなく
5円となってしまいます。

この売買板の価格差(スプレッドとも言います)を
無視することはできません。
さらに、取引手数料もかかります。


確実に利益になるとはいえ、
コストも馬鹿になりませんから
薄利となってしまいます。

そして、裁定取引は世界中で狙っている人がいることから
早いときには一瞬で価格差が埋まってしまいます。

完全に埋まらないまでも、
コスト以下まで価格差が下がってしまえば
裁定取引はもう狙えません。

買い板売り板の状況によっては、
思い通りの数量を売買できないかもしれません。


確実に利益となるとはいえ、
チャンスや利益額は決してそう多いものではないのです。

この記事を書いた人
悟流 剛
トゥインクルサロン専業のトレーダー。株・先物・FX・仮想通貨のトレードを通じて、貴重な経験を積む。 現在は、ゆったりとした先物取引で着実に利益を上げていくスタイル。
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