前回のブログでは
投資資金の10%まで
含み損に耐えるという
計算でした。
現物取引(レバレッジ1倍)で
取引していた時、耐える含み損は
1,000円までとしていたところです。
一方で、信用取引(レバレッジ3倍)では、
耐える含み損の金額は333円となっていました。
ここで、耐える含み損の金額について
「現物取引と同額の1,000円まで引き上げれば
同じだけの値動きに耐えられる」
という意見があろうかと思います。
たしかに、耐える含み損の金額を引き上げれば
そのような計算になります。
ですが、投資資金3,333円に対する含み損の率が
変わってきてしまいます。
10%から30%に増えてしまいました。
これが大きな問題なのです。
想定損失の率が10%から30%に上がると
それだけ破産するリスクが高まります。
具体的な例を挙げてみましょう。
破産する確率を計算する方法として、
バルサラの破産確率と言うものがあります。
このバルサラの破産確率を計算するには、
次の3つが必要です。
全体資金に対する1回あたりの損失割合、
想定するリスクと利益の比率(リスクリワード比)、
そして勝率です。
ここでは仮に、
・損失割合:10% or 30%
・リスクリワード比:2.0
・勝率:50%
というパラメータで
破産確率を計算してみます。
損失割合が10%のとき
バルサラの破産確率表は次のようになります。
破産する確率は、0.8%と出ました。
一方で、損失割合が30%のとき
バルサラの破産確率表は次のようになります。
破産する確率は、20.1%と出ました。
損失割合が増えることで、
破産する確率も大幅に増えてしまいました。
しかもその増え方は相当なモノです。
つまり、
「一発逆転を狙っての大勝負!」
と言うものは、死亡フラグ以外の何物でもありません。
やってたら早晩破産してしまう
危険な思考パターンです。
個々のトレードで
正確なリスクリワード比や勝率を出すことは難しいです。
トレードごとに異なっていても不思議ではありません。
ですが、基本的な方向性として
1回あたりの損失割合を減らすことが
なによりもってまず大事なことと言えます。
戦い方の本質は
逆張りと分割売買にありました。
これは損を少なく利益を伸ばす…
つまり、リスクリワード比を
良くさせるためです。
リスクリワード比が良くなれば、
それだけ破産する確率を減らすことができます。
戦い方の本質も、資金管理も、
どちらも不利を背負わないための
戦略が求められます。
欲があるとついつい
追っかけの順張りで飛びついてしまったり、
信用取引で大きなポジションをとってしまったりします。
ですが、そういう場合には
得てして手痛いしっぺ返しを食らうことになり、
資金を大きく目減りさせてしまいがちです。
利益を獲得し、大切な投資資金を守るために、
正しい戦略をとっていただければと思います。